まずは、○○師、○○○ストであることは忘れましょう
前回、事業計画フォーマットやフレームワークは一旦横において、
1.Value(どんな価値を、お客様に、社会に提供しますか?)
2.Customer(その価値でハッピーになる人は、価値と感じる人はどんな人ですか?)
3.Arrangement(その価値をどうやって実現しますか?)
を深く掘り下げて、よ~く考えることをオススメしましたが、その際に、もひとつ、一旦は横においておくもの、一旦頭から消し去るべきことがあります。
それは…
「あなたが、理容師であること、美容師であること、ネイリストであること、エステティシャンであること、リラクゼーションセラピストであること」
です。
石が飛んできそうです(笑)、でも、とてもとても大切なことだと思います。
理容師・美容師・ネイリスト・エステティシャン・リラクゼーションセラピストをやめてくださいと言っているわけではありません。
一旦、頭から消し去って、先の3点を掘り下げてくださいとご提案しているわけです。
でないと…
出てくる発想は、「顧客価値」という視点からではなく、施術・サービス視点からのものになってしまいます。引っ張られてしまいます。多くの場合、顧客価値ではなく、商品・サービスに意識がフォーカスしてしまいがちです。
「あらたな、ならではの価値創造」は夢のまた夢、結果、またしても、ありふれた、どこにでもある、使い古された様な、あいまいなストアコンセプトになってしまいます。
「新たな価値創造」ができなければ、いつまでたっても、理容室なら他の理容室との、美容室なら他の美容室との、リラクゼーションサロンなら他のリラクゼーションサロンとの激烈な競争、場合によっては潰しあいの泥沼からは抜け出せないだけでなく、ますますはまっていく恐れも低くないでしょう。
お客様にとって大切なのは、お客様が得られる価値であって、あなたが理容師・美容師・ネイリスト・エステティシャン・リラクゼーションセラピストであることではありません。あなたがご提供する商品・サービスは、お客様が手にする価値を実現するための手段であって、目的ではありません。
もちろん、理容師・美容師・ネイリスト・エステティシャン・リラクゼーションセラピストであることにこだわり、知識・技術を深めていくことは、とてもとても大切です。
ですが、それは手段であって目的ではない。あくまでも、目的は、「お客様にとっての価値」実現です。
ともすると、この目的と手段の逆転が起こりやすい…このことは、理美容サービス業だけでなく、私たち○○士と言われる、いわゆる士業の世界でも、頻繁に発生します。かくいう私も、その一人です。
どうしても、「自分の立場からの発想」に偏りがちです。
言っている張本人の私も決してできているわけではなく、反省することしきりなのですが、今後も事あるごとに、自省していきたいと思います。
そういう意味では、この顧客価値について深く考える時は、第三者の目線を入れる工夫は必要かもしれませんね。
では!