私はこう思います…小規模事業者持続化補助金
なにか、最近補助金がらみばかりになってて…
私は補助金コンサルタントさんではないですし(そもそも、コンサルタントという存在でもないし)、ましてや、申請支援をやっているつもりも全くないです。
ただ、私の案件のほとんどがお店商売であることから創業案件は多い方なので、創業補助金に関係する機会は多いですし、今回の小規模事業者持続化補助金もそれなりの数になっていて、あくまでも、「そのご商売の繁昌のためには」という観点から、お手伝いしています(だから、ホームページ他で、『○○補助金申請のご相談は当オフィスに』的なアピールは一切していません)。
かといって、ご本人の書いた計画を、さっと見て添削するようなお手伝いではなく、自分でいうのもなんですが、かなりの時間をかけてご本人からのヒアリング・ディスカッションを通じて、組み立てていっているつもりです。そもそものビジネスモデルに言及することも、ままあります。
特に、創業補助金における認定支援機関の役割は、本来そういうことだと思っていますので、予め、それらのことをご説明して、ご納得いただける方の案件のみ、微力ながらお手伝いさせていただいています。とても生意気なこととは思うのですが、お互いのため…。
前置きはさておいて、さて、本日の本題ですが…
例によって、あくまでも個人的見解ですが、今後、小規模事業者持続化補助金をご検討なさる方、および、何らかの形で関係なさる方は、実績豊富な云々・成功報酬云々とかの謳い文句で集客なさっている補助金コンサルタントさんのセミナー受講や相談の前に…
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まずは、3回ほど、この本をしっかり読んだ後、再度募集要項を読みかえし、その上でのことになさることを、強くお勧めします。
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まずは、3回ほど、この本をしっかり読んだ後、再度募集要項を読みかえし、その上でのことになさることを、強くお勧めします。
はこちら)
『小出流ビジネスコンサルティング』
ひょっとしたら…何か気付くことがあるかもしれませんね、ハイ、そんな気がします。。。
なぜかですが…
それは、小規模事業者持続化補助金が、創業補助金やもの補助等他の補助金とは、できてきた背景・経緯も、求められている質も根本的なところで大きく異なっていると考えられ、その違いを把握し、かつ、持続化補助金を使って業績の向上をしたいと願っておられる事業者さんに最も参考になるだろうと、感じているのが、この著者の事例がいろいろ紹介されているこの著書だからです。あくまでも個人的見解ですが(しつこい…笑)。
ちょっと話はかわりますが…
この補助金の募集開始直前のある日、大阪で、「認定支援機関向けのH25年度補正・26年度本予算施策説明会」が開催されました。
当然、小規模事業者持続化補助金についても紹介がありました。
説明終了後、参加者から出された質問のほとんどはモノ補助にかんするもの、この持続化補助金に関して質問したのは、ただ一人、最前列にいた私だけでした。
質問は二つでした。
Q1(私).「ちょっとした内装も対象経費になっているようだけど、例えば、美容室が、売上向上のため2店舗目をオープンする場合の設備投資はどうなのか?」
A1(中小企業庁ご説明担当者の方).「従来来ているような顧客層が、もっと来るようにという取り組みは、対象としては基本的につらいところ。その取り組みによって、なんらかのこれまでとは違う顧客層を獲得するようなものであることが必要(現状、オジサマ方が中心の居酒屋が、女性層を開拓するためにトイレを改修という事例でご説明なさいました)。したがって、単純に2店舗目を作るからは対象外でしょう」
(Q2およびA2は省略します…ホームページに関してでした)
で、発表された要項を読むと…
やはり、その様な内容と読み取れました。
そもそもなぜこの補助金が出てきたか…
あくまでも、個人的意見ですが(かなりしつこい…笑)、小規模事業者はそもそも、お金もあまりかけれないし、いろんな意味でリソース(いわゆる経営資源というやつですね)に限界があるわけです。
でも小規模であるが故のいいこともあるわけです。
たとえば、特にお店商売の場合、お店現場におけるお客様と経営者との距離の近さ…市場との近い距離感とも言えるでしょう。
他にもたくさんあります。
、そのビビッドな市場感覚の中から、その限られたリソースの中でも、「これは!」というトンガッタものをフル活用して獲得できる機会(今まではカバーできていなかった顧客層・市場)を発見して、あるいは、自社の市場をより具体的に細分化して絞るべき顧客層をより具体像で明確化して(これが販路開拓に該当するかは別として)、なるべくお金をかけずに、その機会にピンポイント的に効果的な具体策(広報・新商品開発・新分野進出等)を明らかにして実行することで、それをモノにしていくという、工夫と知恵の発揮の常日頃からの習慣が、経営上、とても大切なポイントと言えましょう。
私には…、この補助金は、そういう「柔軟な発想からの工夫と知恵習慣を身につけるきっかけにしてもらうため、そして、先日明確に、法においても小規模事業者のパートナーとして位置づけられた商工会議所・商工会関係の方々にも、その観点をしっかり身につけ、支援を実施してもらう」ための補助金としか、見えません。あくまでも、個人的見解ですが…(笑)。
それと…当初パンフには「地道な取り組みを支援」とあったわけで、決して、事業の革新性を求めているわけではないとも…。
だから、この補助金は、事業者ご本人と会議所・商工会さんが一体となって取り組む必要があると思うのです。
そして、そこで必要になるのは、計画書の書き方ではなく、その事業者さんのトンガッタリソースを発見し、さらにとんがらせ、かつ、もっともっと活かせるフィールド等を発見することができる柔軟な発想からのアドバイスであり、また、その実行支援なのではないかな~と、読み取れるような気がします。
したがって、私の様な、会議所・商工会外部支援者も、そのことを重々認識して、事業者さん、および、会議所・商工会の方々がそういう点で共に取り組めるようにお手伝いする、フォロー役であるべきと思うのです。
「補助金採択の確率を上げる」ことでもなく、立派な計画とすることでもなく…。
一度、この本で紹介されている事例の数々を見て、その上で、募集要項、特に、あの経営計画・事業計画フォーマットを見てみてください。シナリオの形となっていることが、読み取れるのではないでしょうか。
そのシナリオの妥当性、効果性、実現性、なにより、ホンモノ感こそが、審査対象なんじゃないかな~と、あくまでも個人的見解ですが、感じています。
それでは!