売れるか売れないかのわかれめ
売れるか売れないかの分かれ目(特に新規のお客様に対して)…
色々あるとは思いますが、つらつら思うに、私はやっぱり、
「その商品・サービス・お店をご利用いただいた時の具体的なお客様ご自身のハッピーシーンを、ビビッドに、可能な限り一瞬でお客様の頭の中のスクリーンに投影できるかどうか」
ではないかと思います。
10年間の経営企画室長時代は、新たな価値創造にチャレンジし続けることが使命ともいえるベンチャー企業だったということもあり、まあ、色々なチャレンジがありました。
もちろん、うまくいったものもあれば、そうでなかったものもたくさんあります。
というか…うまくいかなかったチャレンジの方が多かったようにも…。
今になって思えば、確かに分かれ目は、「お客様の頭の中に、この商品・サービス・お店ならではの、ハッピーな自分の姿の明確な絵を描き出せていたかどうか」だったと感じます。
私が、特にお店商売の場合、「ストアコンセプト命!」と叫び続け、「なぜお客様はあなたの商品・サービス・お店を利用しなくてはならないのですか?」と問いかけ続けているのも、言ってみれば、だからこそでもあります。
ということを申し上げると、
「じゃ、動画や画像で見せれば話が早いじゃん!」
とおっしゃる方も少なくないのですが…。
結論から申し上げますと、コンセプトを曖昧にしたままでは、正直、期待するほどの効果はないと思います。
私も施術の動画、結構つくりましたが、結論として、
「動画は、施術内容の説明効果は高いものの(どういう内容かをお見せすることによる安心効果は高いとは思います)、お客様がご自身のハッピーシーンを明確に投影する効果は、それほど高くない」
と実感しました。(読者の中に、動画屋さんがいらっしゃったらごめんなさい、要は適切な目的をもって利用しないとということで…)
なぜそうなのか…
人は動画を見せられると、その動画そのままを頭にインプットするわけで、そこでは、自身の「想像・イマジネーション」が刺激されづらいようなのです。特に、施術シーンを紹介・再現する動画。
早い話が、その動画の中のストーリーが、何かテレビドラマやテレビCMを見ているような感覚で、自分事とはなりづらいようなのです。画面の中で施術を受けているお姉さんが、自分とは重なりづらいという感じで。
そのストーリーが他人事のように感じられる可能性が高いということですね。自分事とならない限り、お客様は利用したくならないでしょう。
伝えたいハッピーシーンをお客様に「自分事」として認識していただくためには、お客様のイマジネーションを刺激する必要があります。想像させる必要があるのです。
その効果は…動画や画像より、文字の方が期待できると思います。
もちろん、だらだらと単なる言語としての文字ではなく、
その商品・サービス・お店ならではのハッピーを端的に表現した力強い一言。
「それって、どういうこと?」と思わず聞かずにはおれないような、好奇心を刺激するフレーズ。
それでいて、ご自分のハッピーな様子が、頭の中でビビッドな絵として浮かんでくる言葉。
これこそが、コンセプトだと思っています。
そう考えれば考えるほど…、
「会いにいけるアイドル」
というコンセプトは、見事としか言いようがないですね。
ところで…あの事件以降、このコンセプトはどうなっているのかしら…。