この“価値”を忘れないで
おはようございます。
益々更新の間があいて…いけませんね。。。
先ほど、朝のNHKニュースで、新潟の某生活用品メーカーさんの、商品開発に関するエピソードが紹介されていました。
それを見ながら、これは、とてもいい教材だな~と感じました。
業績が落ち込んでいた時、主婦社員が日常で「ちょっと不便」と感じていることを解決する商品を提案、大ヒットとなったのを機に、主婦の開発チームをつくり、その後、次々とヒット商品を世に送り出しているというものでした。
その中で、「手の感覚でつかめるトング」の紹介があったのですが、このあたりは特に興味深かったです。
おそらく、ご覧になられている方によって、いろんな見方がされていたと思います。
一般的なものの見方は、
「日常生活にはまだまだヒット商品のタネが眠っていて、それにきちんと対応すれば日本の製造業の技術をもってすればまだまだやれる」
「そのタネを見つけるには、主婦の発想が大いに役立つ」
的なものでしょうし、ニュースの表のテーマでもあると思うのですが、このニュースで最も注目すべき点は、商品開発のバックストーリーをきちんと語っているという点と、私は感じました。
主婦チームが商品開発の企画に携わるようになったきっかけから、手感覚のトングのアイデアに至り、様々な困難に遭遇しつつも乗り越え、そして、ようやく完成に至りハッピーな生活が訪れ、未来はもっとハッピー。
はい、ストーリーの「山・谷・山」、あるいは「三幕構成」そのものですね。
おそらく、ご覧になられていた方で、このトングに、機能以上の魅力を感じた方は多いと思います。
特に、主婦の方々で、共感しまくりの方はとても多かったのではと…。
これは、明らかに、「お客様にとっての価値」ですが、トングというモノを見過ぎていると、それが価値であることに、なかなか気付けません。つくる側は特に、どうしてもモノを見がちになりますので…。
気づかないので、語ることもなく、その価値は、消費者に届かないということになります。
よしんば語ったとしても、今度は流通側がそれをきちんと価値と認めていなければ、これまた消費者には届きません。
結果、「品質・納期・価格」の価値論議しか、残らないということが、往々にしておきているということは事実だと思います。
実にもったいないことですね。。。
尚、同様なことは、サービス業でも頻発していますので、念のため。
では。