少し気になりましたので
小冊子で、「価値の洗い出しをぜひ」と述べていますし、このブログでも何度か同様のことを述べています。
また、たくさんの方々が、やはりその大切さ、効果に言及されています。
ことほど左様に大切なことなのですが…、ちょっとだけ気になる事例をよく目にすることがありますので老婆心ながら…
たくさん洗い出して列挙するのはいいのですが…、なんかこう、それぞれにまとまりがないというか、それらの価値がバラバラに感じられる例があります。きちんと、技術力・接客力等々、分野ごとに整理はされているのですが、それぞれの価値間にストーリー性がないというか…。
もちろん、その状態でも、きちんと洗い出して、丁寧にお客様にお伝えするだけで効果的だとは思うのですが、せっかくの価値、もっともっと伝わりやすいようにしていただきたいな~なんて感じることがあります。
そういう事例に共通していること、それは、それぞれの価値の上位価値概念とも言えるストアコンセプトが曖昧なままということなのかなと、このところ感じています。
一口に価値と言っても、それらは多層構造となっていることが多く、それらたくさんの価値を統合する上位価値が、言わばストアコンセプトでしょう。
ストアコンセプトとは、これまで何度もご説明してきましたが、
「新たな、(あなたのお店)ならではの、Well-being(よりよく生きる充実感)とHappiness(幸福感)価値の提案」であり、力強く価値が伝わるコンセプトとして明確化するには、一旦、
(1)誰に(2)何を①USP(独自の売り)②カテゴリー(何屋か)③ブランド名(3)どのように
の形で整理するのが、効果的です。
特に、(1)誰に(2)何を の部分が中心になるのですが、B to Cのお店商売の場合、②カテゴリーで、ぜひ一言でまとめることをオススメいたします。「私のお店は、○○という充実感or幸福感をご提供するお店ですよ」ということを、一言で表現するのです。
一言で表現できるということは、あなたのお店の「新たな・ならではの価値」がきちんと整理できているということですし、お客様にも伝わりやすいということでもあります。
ここで、「理容室」とか「美容院」といった業種発想でカテゴライズしてしまうと…
「な~んだ、巷にある理容室・美容室と似たようなものね、だったら、別に今行っているお店でいいわ~」とか、「それより、いくらなのよ~」なんてことになりやすくなります。
小冊子でご紹介したNoahさんでいうと、「サロンジプシーのノアの方舟」であり、「なりたい姿に変身する楽屋」というのが、カテゴリーに相当するでしょう。ストアコンセプトストーリーの中でも、きちんと表現されています。
「私のお店は、(あなたに、○○という充実感or幸福感をご提供する)△△屋です。」
「だから…、こういう施術の特徴がありますし、こういう接客や、その他、具体的価値にこだわっているんです」
というように、ストアコンセプトという上位価値概念の下に洗い出した具体的価値を統合し、整理してお伝えすると、お客様には、「なるほど~、だから私はこのお店がいいな~と思ったのね」と納得感が生じやすくなります。
お客様を動かすのは、「感情」(感性)と「納得」、「このお店、なんとなく好きそう」という感情(感性)の刺激と、力強いストアコンセプトのもとに統べられた、たくさんの具体的価値の訴求から生じる納得がそろうことが重要です。
価値の明確化・整理についても…ストーリー性があった方がやりやすい…そういうことですね。