なぜ、サロンコンセプトが大切なの?Part 2
シリーズ前回と、少し間があきましたが、Part2です。
そのクローズアップされている問題のうち、最大のものとは何か…
それは、
コンセプトのコモディティ化・曖昧性です。
「コンセプトが大事なんて、耳タコだよ~!」とか、
「うちはちゃんとコンセプトがあって、これこれです」とかおっしゃるお店は多いことでしょう。
確かに、特に美容室業界においては、コンセプトという言葉が、あたかも業界常識用語として使われてきたような歴史があるようで、「何をいまさら」という反応をなさる方も少なくはないのですが、それでも、生意気なことを申し上げる様で誠に申しわけないことなのですが、日頃街を歩いていても、業務の中でも、なるほどハッと少しばかりの新鮮な驚きを感じるコンセプトに遭遇する機会は、正直、本当に稀です。
1.耳さわりはきれいだけど…ボワ~…ex.「あなたの美を応援…」etc.
2.それって…他でもよく聞くんだけど…ex.「地域密着の…」「感性の高いあなたのためのトータルビューティ」etc.
3.それって…そもそもコンセプト?…ex.「ヨーロッパ風アンティークサロンです」etc.
4.そもそも…ない。(さすがに多くはないですが)
結果、「23万件のうちの1件」として埋没という悲しい状況になっているサロンが、急増していると実感しているのは、おそらく、私だけではないことでしょう。
今までは、多少ボワーッとしてても、「よく聞くよね」でも、なんとかなってきたのでしょうが、それがなんともなりがたい状況が急速に進展しているかと…。
ここではあらためて、その背景で進展している「世の中の大きな変化」については述べませんが(私の過去のブログをご覧いただければ、たくさん出てきますので)、おそらくこの問題は、サロン経営の根幹にかかわるような重要なものとなっていることと、実感することしきりです。
では、なぜ、「コンセプトが大切なのはわかっているのに、コモディティ・曖昧なものとしてしまうのか、なってしまうのか」…。
ひとつは、理・美容師さんにしても、エステティシャンさんにしても、ネイリストさんにしても、その他においても、専門業界の技術者として独立されるわけで、となると、勤務・修行していた時代の経験が最大のリソースとなっているわけであって、それも関係してか、経営に関しても、その業界のこれまでのあり方も一緒に踏襲して独立なさる傾向が強いということが大きく関係しているからということは、業界内外で指摘なされる方は多い様で、私も確かに、それはあるだろうな~とは思うのですが、それに関しての議論は他の方にお任せするとして、ひねくれ者の私としては、これとは別に、もうひとつ、大きな要因があるのでは?という仮説を持っています。
それは…開業・創業時、サロンオープン時に組み立てる、ビジネスプラン・事業計画の策定プロセスにあるのではないかというものです。
早い話が、従来一般的とされてきた「こうやって事業計画をたてましょう」という、そのステレオタイプが、現代の消費社会の実態にあわなくなっているのではないかということです。
そして、それは、私の様な、お手伝い側の責に帰する面が、大いにあるのではないかとも思っています。
(Part 3に続く…)