事業計画書作っていますか?
「事業計画書なんて…ウチは1店舗だし、そんな大層なものなんて…」と思わないでください。
これからのサロン経営には(今までにも増して)必要になってきます。
なぜなら、事業の成功(=あなたの志の実現)にとって、最も重要となるのはあなたの志・ビジョンに対する「共感」であり、その「共感」の重要性は日増しに高まっており、「共感」を得るためには、その志・ビジョンの内容、そして、それらの実現のための手段と実現可能性を整理し、目に見える形としてまとめた、あなたならではのシナリオが必要だからです。そのシナリオ原本こそが、事業計画です。
新たにスタッフを募集・採用した場合、事業計画をもとに「わが社の大切にしている価値観、今後の夢・ビジョン」をウェルカムテキストに盛り込むことができます。スタッフの「共感」を得るためには、目に見える形で提示し、そして、それを語ることが必要になります。「なんとなくわかってくれるだろう」は、通用しないと考えるべきです。
マーケティング面においても、「共感」の重要性は以前とは比べ物にならないほど増しています。経営理念にこめられたあなたの志が、どのようにストアコンセプトに盛り込まれ、そして、具体的商品・サービス・施策で表現されているか、その一貫性が問われています。その状態こそがホンモノであり、消費者は今、ホンモノ以外にはお金を出したくないのです。これらは、まさに事業計画の中核をなす部分です。
財務面では、その計画の実現可能性について、支援者の「共感」がポイントになってきます。全額自己資金で自分ひとりの力だけで事業ができるなら話は別なのでしょうが、現実にはそういう事業は極めて稀でしょう。特に、何らかの形で資金的に他からの支援が必要な場合は、あなたの志の実現可能性は非常に重要になります。そこに「共感」していただく必要があります。事業計画の数値部分は、その実現可能性を万国共通語である数字という客観的表現方法であらわしたものです。
そして、あなた自身も、あなた自身に「共感」できるかが重要です。頭の中の考えを事業計画という形で外化することで、自分を客観視することができます。自分の心の中に住む客観的な第三者としての自分が、主体的なあなたに共感できるか、確認することもできます。
「事業計画はだいたい頭の中にあります」という状態は事業計画ではありません。頭の中から外に出して、目に見える形にしないと、本来の効果は発揮されません。
決して立派なものでなくてもいいです。創業の時だけでなく、少なくとも毎年作り直し、そして修正しながら事業に取り組んでいきましょう。サヨナラ、成行経営です。。。