消費者は「消費する意味」を求めている
今日は本のご紹介、これです。
つくづく思うのですが…
近年の消費者は特に、「消費する意味」を求めていると感じます。
自分のこの消費が、消費するに値する行為なのかという意識です。裏返して言うならば、商品・サービスの提供者側が(無論、美容サービス業も)、消費者にとって意味のある商品・サービスを提供しないと、そもそも選択の候補にすら上がらないということです。
「今さら、そんなあたりまえのことを…」という声が聞こえてきそうですが、ここで重要なのは、その意味とは、提供者側にとっての意味ではなく消費者側にとっての意味であり、消費者の心の中に「意味」として認識されてはじめて「意味」となるということ、しかも、消費者がどういうことに対して「意味」と感ずるかは、近年、大きくシフトしているということです。
このシフトをきちんと認識していないと、せっかくの皆さんのサービス・努力が、消費者にとって「消費に値しないかも~」となりかねません。
その「SPEND-SHIFT」の内容を、事例を用いて丁寧に述べているのが本書です。
事例は米国のものばかりですが、読んでみると、我が国でも同様のシフトが進んでいるということに気づきます。
帯の裏には、下記の様にあります。
『これがSPEND-SHIFTだ!』
自分を飾るより―自分を賢くするためにお金を使う
ただ安く買うより―地域が潤うようにお金を使う
モノを手に入れるより―絆を強めるためにお金を使う
有名企業でなくても―信頼できる企業から買う
消費するだけでなく―自ら創造する人になる!
上記のシフトの全てが、小冊子『サロン経営7つのホント?』で述べさせていただいた情緒的価値であり、快適(Good Amenity)のうち“快”感情のひとつであることは、小冊子をお読みいただいた方には容易にご理解いただけるものと思います。
この書籍のほかにも、近年顕著となっている“変化・移行”について訴えている書籍は多くあります。
お店のオーナーの方だけでなく、スタッフの方々にも、この大きな変化については、ぜひ、ふか~くお考えいただきたいものと思う今日この頃です。。。
ともすると、チラシの具体的書き方、SNSやブログでの集客・販促等々の具体的How toに私たちの目は行きがちですが、それらも大事ですが、そもそも、こういった根っこのところ、根本的なところをおさえておかないと、折角のハウツーも十分な効果を発揮しませんし、みなさんのご努力・投資も報われないということになりかねません。
正直いうと、こういう根っこのところに関するテーマは「ウケ」がイマイチらしく、私としても商売上は得策と言えないのかもしれませんが(「この広告の仕方で集客力倍増!」といった類の訴求の方がキャッチ効果は高いとは思うのですが…笑)、私は今後も愚直にお伝えしていきたいと思います。とても大切で、こだわりたい点ですので…。
つくづく思うに…やっぱり、私も職人気質なんだと思います。。。(笑)