わたしは美術館の無線解説機?
昨日、エル・グレコ展に行ってきました。
首から無線解説機、耳にはそのヘッドフォンをして
「マリヤさま、すてき~♪」
なんて思いながら順番に絵をみていったのですが…
ふと、感じました。
「わたしって、美術館のこの無線解説機みたいなもんかも…」
なにせ、エル・グレコですから、文句なしに素晴らしい芸術作品であることは間違いはなく、解説なんぞなくとも絵をみて感動する方もたくさんいらっしゃるのでしょうが、私みたいに、「よくわかんないけど、なんかステキ~」という程度の方も少なからずいらっしゃることでしょう。そういう方にとっては、このヘッドフォンから流れてくる解説を聞いて、「なるほど~だから、なんかステキと感じたのね~」とおなかに落ちるという感覚が生じることも多いのではないでしょうか。
私は、理・美容師さんやエステティシャン等の方々の想いの翻訳家、志実現パートナー、それが経営企画室としての仕事であると思っているということは以前も述べました。
これらの方々の多くは、ある意味クリエーター的存在、いえいえ、クリエーターそのもの、アーティストそのものと言ってもいいでしょう。その方々の素晴らしいクリエイティブワールドが、きちんと消費者に伝わるお手伝いをするのがマーケティングの仕事、金融機関等お金関係の支援者に伝わるようにするお手伝いが財務の仕事、自社のスタッフに伝わるようにするお手伝いが人事・組織関連の仕事、そう考えると、「美術館の解説機」かな~なんて思いました。
解説なしでも絵の良さを完ぺきに感じることができるという方は、別に解説機なんてつけなくてもいいわけですし、「翻訳なんか必要ない!自分で全部できる!」とか、「自分の感性を理解できる方だけを対象にすればいい」と思っていらっしゃる経営者の方にとっては、私のような存在は無用なのでしょう。
でも、世の中の方々は全て「解説なしで絵がわかる」わけではないですし、「理解できる方だけを対象に」で成り立つ事業ばかりでもないでしょう。それに、かの世阿弥さんも、「真の上手とは、工夫して目効かずにも魅力のある能を演ずるべし、それが将来の目利きを育てることにもつながる」的なことをおっしゃっておられる様です。
となると、やっぱり、私みたいな経営企画室の存在があってもいいのではと、ちょっと自惚れたりします。
そう考えると、美術館の解説機の解説って、「うまいな~」と感じれます。
絵や彫刻等の芸術作品に作者が籠めたであろう感情、見るものが味わう感情がビビッドに伝わるような言葉で語られています。
まさに、私が身につけたい能力です。
今後、美術館へ行くのが楽しみになる、そんな新たな発見でした。。。