緊急経済対策の中に、理美容サービス業にピッタリの補助金があります!
2014年も大詰めですね。
このブログをご覧になられている読者の皆様は、ビューティサービス業をはじめとしたお店商売をなさっておられる方が多く、大晦日ギリギリまで、あるいは年中無休で頑張っておられる方も大変多いと思います。
本当に、ご苦労様です。
さて、ご承知のとおり、12月27日(土)、緊急経済対策が閣議決定されました。
内閣府のホームページにその具体的内容が公開されているのですが(こちら、特に資料2)、それを確認すると…
理美容室をはじめ、エステ・リラクゼーション・ネイル・アイラッシュ等のビューティサロンにピッタリの支援策・補助金があります。
●目玉は、小規模事業者支援パッケージ事業(小規模持続化補助金)!
なんといってもこれです!前年度補正予算でも同じ支援事業が盛り込まれ、その具体的施策として、小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)が実施され、応募が殺到、予定変更となり、早期に終了となりました。
(前回補正予算ver.持続化補助金の内容は、日本商工会議所HP、および、私の過去の投稿1,2,3,4,5,6をご参照ください)
その事業が、今回も入っています。しかも、拡充の方向であることは、選挙前の自民党・公明党の公約、そして、発表された経済対策に関する公明党のニュースで、「持続化補助金を拡充する」と明記されていますので、来年早々閣議決定後、通常国会での早期成立を目指すH26年度補正予算の中に、それなりの規模・内容で盛り込まれてくることは、ほぼ間違いないところだと思われます。
サービス業の場合、対象となる事業者さんは、従業員5人以下の事業所さんですが、オーナーさんは人員数から除外ですし、ビューティ系サロン業界の特性上、かなりのサロンさんが対象となると思われます。
現在の理美容サービス業のサロン数は、ざっと40万近いと思われ、仮にそれが38万、うち小規模事業者さんが8割として、約30万件のサロンさんが対象となる可能性があります。
しかも、この補助金は、新たな販路開拓等を対象としたもので、チラシ・WEB等の販売促進が補助対象経費となっており、まさにまさに、理美容サロンのための補助金と考えても過言ではないほどです。
しかし、H25年補正予算ver.の採択結果を見ると(日本商工会議所経由第二次受付分のみだけですが)…
①大阪 採択数165件 うち理美容サービス業と思われるもの10件(3件は私が存じ上げている事業者さん)
②兵庫 採択数124件 うち同上7件(同上1件)
③大阪+兵庫 同上289件 うち同上17件 理美容サービス業比率5.9%
同補助金は、日本商工会議所・商工会連合会経由合算の全国ベースでは3147件(1次)+10180件(2次)=13327件 が採択されていますので、③の比率をあてはめると、うち理美容サービス業の採択件数は全国で784件と試算できます。
日本商工会議所経由分と商工会連合会経由分間の採択率の開き、および、1次と2次間のそれを無視して(未発表なので)、仮に採択率が1次2次あわせて40%だったとすると、
784件÷40%=1960サロン
の方が、応募なさったことになります。
30万サロンのうち、1960サロン、率にすると、たったの0.65%です。
現在、全国の小規模事業者数は334万、とすると、理美容サービス業の比率は8.9%となります。
これに対して、前述の5.9%や0.65%を多いとみるか少ないとみるかは見解の分かれるところでしょうが、この補助金が、どちらかというとBtoCの、しかも、お店商売をかなり強くイメージしていると考えられることから、私は、正直、とんでもなく低い数字であると言わざるをえないと確信しています。低めに考えても、この5倍程度はあっても全然おかしくない…。
実にもったいないというかなんというか…
なぜそうなるのかについては、色々感じるところはありますが、まずは、全国津々浦々の理美容サービス業の皆さんに、その内容をしっかりとお伝えし、ご検討をおススメすることは、公的施策の周知・お手伝いが業務のひとつとなっている中小企業診断士として、私は責務と考えています。
ということで、まずは、ご案内させていただきました。
このほかに、これまた理美容サービス業の創業に使いやすい創業促進補助金もリストの中に入っていますので、今後も続報が入り次第、都度、お知らせさせていただきます。
尚、これまでもそうでしたが、補正予算の補助金は、第1回目の募集は3月中旬~下旬締切となります。
補正予算成立は2月でしょうから、募集開始から締切まで1ヶ月もないことになります。例外はありますが、1か月未満でそれなりの事業計画をたてるのは、多くの場合容易ではないでしょう。
1次を見送ってじっくり準備をして2次以降にかけるという手もありますが、例年、ほぼ例外なく、1次の方が2次にくらべて採択率が高いという傾向があり、既に構想している取組みがあるなら、今から準備をして1次に間に合わせた方が得策と考えられます。
ぜひ、ご検討くださいませ。