経営企画室便り

悪戦苦闘中

先日、私もとうとうiPadを買いました。
仕事で関与先訪問時に使うのは、ほとんどがエクセル・ワード・パワーポイント、それに、動画、関係ホームページあたり…。
エクセル・ワード・パワポと互換性のあるアプリがあるといということで、であるなら、PCより圧倒的に携帯性に優れていますので、買いました。

で…

まだ悪戦苦闘中です。。。
せっかく作成したミッションストーリーやコンセプトストーリーの動画が、itunesに入らない…(涙)

いつになったらサクサク使えるようになるのかしら…。

どうしてなんでしょう?

私、re-quest/QJという求人誌を読むのがとても好きです(別に宣伝しているわけではありませんので…その昔、求人は出させていただいたことはありますが…笑)。
そこには、何人もの美容師さん、業界をリードする様な方から、最近独立してお店を持たれた方、先輩スタイリストさん、そして、アシスタントさんとして働きはじめて間もないニューフェイスの方まで、たくさんの方がご自分の想いや、今そう想うに至った経緯なんかを、熱くあつく語っておられます。
その想いにふれるのが大好きなんですね。感動ストーリーも、毎月たくさん掲載されています。

ところがですね、以前から少々気になっていることなんですが、ホームページやパンフレット等を見る限り、その折角の想いや生き様や感動ストーリーが、あまり語られていないような…(もちろん、全てではないですが)
そういったことを、お客様に語るのは、なんかカッコ悪いというような風潮でもあるのでしょうか…そう思えたりもします。

せっかくですから語りましょう。
お客様は、聞きたがっていますよ。
語らないと、お客様には伝わりません。

別に、長々と演説する必要はないです。
皆さんには、他の業界の方々と比較して、優れた感性、
情報をイメージ化できる素晴らしい感性があります。
その感性を使えば、カッコよく語ることはできるでしょう。

当店のコンセプトは「○○○○」というのでしたら、「○○○○」に至った背景があるはずです。
それで、かなえたかった想いがあるはずです。
それこそが、コンセプトストーリー。
あなたのお店ならではの、とんがったコンセプトストーリーがあるはず、
そこにこめられた、あなたの想いに、お客様はふれたがっています。

皆さんが得意とする、感性価値そのものです。

語りましょう。。。

ぜひご覧ください。

神戸で訪問美容をなさっておられる美癒(ミュウ)さんhttp://myu2008kobe.ongaeshi.biz/のミッションストーリーです。
とにかく…どうぞ、まずはご覧ください。

 

約3時間ほどかけて、たくさんのことをお聞かせいただきました。
純粋な、熱い想いが伝わってくる3時間でした。
泣けました。。。
そして、そのストーリー化のお手伝いをさせていただきました。

同社には…ホントに、ほんとに…がんばっていただきたい、そう思いました。
皆さん、どうぞ、同社の応援、よろしくお願いいたします!

ウルウルです

先日、カムタジアスタジオという動画作成ソフトを購入しました。
先月、大阪府診断協会企業再生研究会の例会で、講師の方から、「パワーポイントでのプレゼンテーションを簡単に動画にして、Youtubeなんかにも簡単にアップできて、色々活用できる」ということをお聞きしていましたので…。

で、早速、某リラクゼーションサロンさんのミッションストーリーをパワポとカムタジアを使って、動画化してみました。
先日、東京でお聞きしたストーリー戦略のセミナーで教えていただいたことも、早速ですが私なりに活用させていただきました。
使い慣れないソフトですし、ストーリー化についても、まだまだ未熟ですので出来栄えとしては決して優れているというレベルではないとは思いますが、それでも、できあがった動画を見てみると…

動画と言っても、画像的なものは一切なし、パワポに文字が浮かんでくるだけのものなのですが、やっぱり、紙ベースでの活字より、圧倒的に伝わってくる強さが違いますね。
お店のオーナー(このお店ではマスターと呼ぶことにしたそうで)、そして、たまたまいあわせたスタッフと一緒に見ながら、思わず、ウルウルしていました。
これぞ、私が小冊子でも書いた“快”という情緒的価値、しかも、誰もが表現できる、にもかかわらず、未だ活用できているサロンが少ない価値と確信しました。

私のオフィスの屋号であるAMMは、Advanced Mission Managementの略、仕事をするにあたって、多くの場合、まずは事業者の方の事業にかける想いや創業の動機・経緯をお聞きすることが多いですし、私もお聞きしたいと思っています。
そして、多くの場合、そのお話の中にその事業者さんなりの、真の、そして、他にはない最も強力なUSP(Unique Selling Proposition=独自のウリ)が存在することがとても多いということも感じています。マーケット・お客様に対してだけでなく、自社のスタッフ、そして、金融機関や出資者、取引先、その他の利害関係者に対してのUSPも…。

ストーリー化についてはこれまで自分なりに取り組んでいたつもりですが…、やっぱり、これを機に、きちんと学びたいなと思っています。

とても感動しました

昨日は、さる企業さんの事業計画策定のお手伝いをするにあたり、そのコアとなるミッションとミッションストーリーの明確化のため、社長様から3時間近くにわたっていろんなお話をお聞かせいただきました。

美容師になった経緯、学校卒業後美容室勤務時代のエピソード、創業の動機、独立時、そして、独立後の苦労話、嬉しかったこと、楽しかったこと等々…

感動しました。
詳細をこの場で公表することはできませんが、お話にすっかり引き込まれて、あっという間に予定の時間となってしまっていました。

私は、志をもってチャレンジなさっている方のお話をうかがうのが、本当に大好きです。ワクワクします。パワーをいただけます。
社長様、特に、創業者の志は、その企業に関すること全てのコアであり、強力な共感の源となります。

これをお読みになっている社長、オーナーの皆様、遠慮せず、どんどんご自分の志を語ってくださいませ!
世の中では、その志を聞きたがっている、そして、その志に共感したがっている人は急増中、そして、そういった方々の応援・参画が、ご繁盛の強力なエンジンとなるのですから。。。

加工品もいいけど、野菜そのものが食べたい!

昨日、お山の自宅(詳しくはこちらのブログをどうぞ『八雲ヶ原からこんにちは』)から下山し、いつもどおりJR比良駅前の一休さんに寄ったところ、店主の山本ご夫妻が丹精込めて育てたネギをいただきました。私にとっては、こういった比良の地元でとれた作物は、極上のごちそうとなります。
毎週自分が掃除している地で生まれた水を吸ってすくすく育った野菜たち、純朴な老夫婦(おっちゃんは昭和7年生、おばちゃんは確か10年~12年だったかと)が精魂こめて育てた作物たち…どこ産の野菜にも負けない味がします。
もちろん、私がこの数年、水源である比良山の掃除をしているという私固有の事情はありますが、それがなかったとしても、比良山の麓で育つ作物は、とっても美味しい、素晴らしい作物だと思います。
なんと言っても、水がイイ!素晴らしい価値をもっています。

ところがですね、その北比良産のお野菜やお米を買おうと思っても、これがなかなか手に入らないんですね。。。
スーパーには「滋賀県産」のお米はたくさんあるのですが、「北比良産」はないのです。
とても価値を感じて買いたいのになかなか買えない…昔よりだいぶ変わっているとはいえ、まだまだ農産物の流通の不条理を感じざるをえないこと、しきりです。
おそらく同様の産地は日本全国、とても多いのでしょうね。

農業…私はこの分野については全くの素人ですが、その素人の私ですら、確かに今後の成長産業として大化けするポテンシャルを感じます。行政もまじえ、6次産業化とか農商工連携とか、様々な成長支援活動が行われている様ですが、私の気のせいでしょうか、「農産物を使っての加工」的なものが前面に出過ぎているような…。おそらく、「付加価値を」との狙いや量産化・効率化等の事情があるのでしょうし、それはそれで大事なことだと思うのですが、もっともっとその作物・素材自体が持つ「本来の価値」を掘り起こし、きちんと消費者に伝え、そして届けることができればステキだと思うのですが…。言うは易し行うは難しで、単なる素人考えなのでしょうか。。。

私たちはどうも、経営革新とか価値創造とかいうと、つい、「これまでになかった新しい商品・サービスの開発」といったところに目がいきがちで、もちろん、それはそれでとても大切なことなのですが、そればかりではないとつくづく感じます。
今ある価値を整理して、きちんと市場・お客様にお伝えする、その結果として、お客様の頭の中に、これまで認識していなかった価値が新たに生まれれば、これは立派な価値創造だと思います。

あなたが本来持っている価値…ほんとうに洗い出せていますか?お客様に伝わっていますか?
人は自分のことはわかっているようでわかっていないもの、もちろん、かく言う私もそうです。
折にふれ、この点深く深く見つめなおすこと、これこそが、経営革新の第一歩と確信します。

さあ、今週も輝いて、あなたの舞台であなたの物語を演じていきましょう!

ストーリー戦略

おはようございます。
一昨日24日、東京まで行き、『ストーリー戦略』のセミナーに参加してきました。とってもよかったです♪
ストーリー戦略、美容系サロンにおいてひらたく言うと、「お客様に(orスタッフにor支援者に)伝えたい価値を物語化してお伝えする手法」は、とてもとても有効であることは以前より実感していましたし、私なりに業務にその要素は盛り込んできたつもりです。
ただ、その重要性は近年特に増してきていましたし、どうも私の文章は(このブログでもおわかりになるかと思うのですが)論文調になりやすく、要スキルアップの上位として認識していました。

以前にも述べたことはあると思いますが、私は皆さんが経営するサロンの経営企画室、その経営企画室の最大の仕事は、社長、オーナーである皆さんの“想い=志”の翻訳業であると思っています。実際、経営現場において、経営企画担当の役員としての10年間はまさにその日々でしたし、今後は皆さんのサロンの経営企画室として、その翻訳業に具体的業務を通じて取り組んでいきたいと思っています。

翻訳とは、皆さんの実現したい志を、伝えたいお相手がきちんと価値として感じていただけるように様々な手法・手段を用いて伝えることです。伝えたいお相手が市場・お客様であった場合はマーケティングの分野でその手法・手段を考えることになります。お相手が金融機関やベンチャーキャピタル等資金支援者であった場合は財務の分野で、お相手がスタッフであった場合は人事・組織活性化の分野で手法・手段を考えることになります。そして、その核となるのが皆さんの志=ミッションであり、その志を各お相手へきちんとお伝えする作戦・手法・手段を整理し、まとめたものが事業計画です。

その翻訳ツールとして、「ストーリー戦略=物語化」はとても有効なものです。特に、社長、オーナーの想いを、第一線のスタッフの業務を通じてお客様に伝えやすい数店舗までの規模の事業者さんにとっては、必要不可欠のツールと考えています。

私も今後、一生懸命このツールを磨いていきますので、ご期待ください!

消費者は「消費する意味」を求めている

今日は本のご紹介、これです。

つくづく思うのですが…
近年の消費者は特に、「消費する意味」を求めていると感じます。
自分のこの消費が、消費するに値する行為なのかという意識です。裏返して言うならば、商品・サービスの提供者側が(無論、美容サービス業も)、消費者にとって意味のある商品・サービスを提供しないと、そもそも選択の候補にすら上がらないということです。
「今さら、そんなあたりまえのことを…」という声が聞こえてきそうですが、ここで重要なのは、その意味とは、提供者側にとっての意味ではなく消費者側にとっての意味であり、消費者の心の中に「意味」として認識されてはじめて「意味」となるということ、しかも、消費者がどういうことに対して「意味」と感ずるかは、近年、大きくシフトしているということです。
このシフトをきちんと認識していないと、せっかくの皆さんのサービス・努力が、消費者にとって「消費に値しないかも~」となりかねません。
その「SPEND-SHIFT」の内容を、事例を用いて丁寧に述べているのが本書です。
事例は米国のものばかりですが、読んでみると、我が国でも同様のシフトが進んでいるということに気づきます。

帯の裏には、下記の様にあります。

『これがSPEND-SHIFTだ!』
自分を飾るより―自分を賢くするためにお金を使う
ただ安く買うより―地域が潤うようにお金を使う
モノを手に入れるより―絆を強めるためにお金を使う
有名企業でなくても―信頼できる企業から買う
消費するだけでなく―自ら創造する人になる!

上記のシフトの全てが、小冊子『サロン経営7つのホント?』で述べさせていただいた情緒的価値であり、快適(Good Amenity)のうち“快”感情のひとつであることは、小冊子をお読みいただいた方には容易にご理解いただけるものと思います。

この書籍のほかにも、近年顕著となっている“変化・移行”について訴えている書籍は多くあります。
お店のオーナーの方だけでなく、スタッフの方々にも、この大きな変化については、ぜひ、ふか~くお考えいただきたいものと思う今日この頃です。。。

ともすると、チラシの具体的書き方、SNSやブログでの集客・販促等々の具体的How toに私たちの目は行きがちですが、それらも大事ですが、そもそも、こういった根っこのところ、根本的なところをおさえておかないと、折角のハウツーも十分な効果を発揮しませんし、みなさんのご努力・投資も報われないということになりかねません。
正直いうと、こういう根っこのところに関するテーマは「ウケ」がイマイチらしく、私としても商売上は得策と言えないのかもしれませんが(「この広告の仕方で集客力倍増!」といった類の訴求の方がキャッチ効果は高いとは思うのですが…笑)、私は今後も愚直にお伝えしていきたいと思います。とても大切で、こだわりたい点ですので…。

つくづく思うに…やっぱり、私も職人気質なんだと思います。。。(笑)

価値を伝える

美容と経営11月号に、とても興味深い事例がいくつか紹介されていました。
そのひとつ…。

ある美容室が、自店のウリである「特別な商材を使って頭皮や髪に優しい施術」が、はたしてお客様・見込み客に伝わっていたかと疑問に思われ、店前の看板に「髪と頭皮にやさしいヘアサロン」という一文をいれただけで、3ヶ月後には新規来店数が前月比237%、売上高139%、リピート率120%、店販購買率が260%となったという事例です。
オーナーご自身がおっしゃっておられるとおり、看板効果だけではないのでしょうが、かなりの効果があったことは事実なのでしょう。

とてもよくわかるような気がします。
この事例を見て、「そうか~看板が大切なんですね~」という理解の仕方はしないでくださいね、手段だけ真似ても、うまくいかないことが多いですよ(笑)。
現実は、お店側が思っているほど、自分達の価値はお客様に伝わっていないものです。特に、美容室をはじめ美容サロンの場合は、それが目立つ、せっかくの魅力・努力が本当にもったいないことと感じます。

美容室スタッフの求人誌を読んでいると、そのオーナーがどんな人生を歩んでこられたか、スタイリストさんがどれだけ純粋にお客様のことを思い、ものすごく努力しているか、とてもビビッドに伝わってくる記事がよくのっています。私など、時々感動して涙ぐむことなんかもあります。これなんかも間違いなく価値、しかも、究極の「ならではの価値」だと思いますが、不思議なことに、ホームページやパンフ類からはなかなか伝わってきません、というより、あまり語られていません。

自分達の価値を、ふか~くふか~く掘り下げて考え、きちんとお伝えする、それだけでも業績には大きな変化がある…そんなサロンはとても多いのではないかと、益々感じる今日この頃です。。。

みなさん、遠慮せずに、どんどん語りましょう!

応援したくなるお店とは?

この数年、特にあちこちで言われていることですが…
これからのサロン経営において、特に、中小までの規模のサロンにおいては、この「応援したくなるお店」になれるか否かは、益々大きなテーマになってくると思っています。
小冊子にも書きましたが、リピーターとファンは根本的に違うわけで、ファンがどれだけいるかは大きく経営を左右します。
そして、リピーターとファンの最も異なる点が、この「そのお店を応援したくなる気持ち」の有無・強さです。

リピーターは心理的距離から見たら言わば「友人・仲間」、ファンは「恋人・家族」、少なくとも「彼氏・彼女、親友中の親友」、確かに、「応援」の気持ちの強さは違いますよね。
そして、「満足した~」という顧客満足の取り組みだけでは、このファン化はなかなか進まないということも、小冊子でご説明したとおりです。ファン化のための取り組みが必要なのです。

「応援したくなる気持ち」…どういう時に生まれるか、一旦お店側の立場を離れて、消費者・生活者の側にたって考えてみれば、結構見えてくるものはあると思います。

それではみなさん、今週も、志の実現に向けて、皆さんの舞台で輝いてください!

PS.私のもうひとつのライフワークである「比良山・八雲ヶ原とその周辺の自然保護活動」についてのブログ「山川草木悉有仏性・八雲ヶ原からこんにちは♪」を更新しました。とてもマニアックなカテゴリーキラーの内容ですが、ご興味のある方はどうぞ。